今回は、いまや投資会社として次々と金のガチョウを生み、業績をどんどん拡大しているソフトバンクグループ(9984)の分析と株価予測をしていきます。
孫さんの後継者が誰なのかが気になるここ最近。
ソフトバンクグループ(9984)の概要
ソフトバンクグループは大きく6つの事業から成り立っています。
- 投資事業
- ソフトバンク事業
- スプリント事業
- アーム事業
- ブライトスター事業
- その他事業
-
投資事業
AIやIoT、クラウドテクノロジー、計算生物学などのテクノロジー分野の企業への投資を行い、その投資リターンで収益を確保する事業です。
ソフトバンクグループは多彩な事業投資で拡大してきた会社ですが、その投資センスが活きる事業と言えそうです。
-
ソフトバンク事業
スマホの販売や国内ネットワークサービスなどの通信事業を手掛けている事業です。
ネットワークの使用料など比較的安定したキャッシュを稼ぐ事業と言えると思います。
-
スプリント事業
米国版のソフトバンク事業というイメージです。
米国では通信業で4位に位置しており、同3位のTモバイルとの合併が見込まれている事業になります。
-
アーム事業
半導体チップに組み込まれるプロセッサー・デザインで世界1位の企業です。
ほぼ全てのスマホのメインチップに組み込まれていたり、テレビやブレーキシステムに組み込まれていたりと、今後も安定してキャッシュを稼げる事業と言えそうです。
-
ブライトスター事業
世界最大規模のモバイルサービスカンパニーで新品や中古の携帯端末を世界70ヶ国に流通させています。
こちらも安定的にキャッシュを稼げる事業と言えそうです。
-
その他事業
他にもVectorなどのゲーム企業や、ペッパーなどを扱うロボット関連企業などがあります。
その他事業も面白そうな事業ばかりというイメージです。
ソフトバンクグループ(9984)の業績推移と業績分析
-
業績推移
過去の業績を横並びにして見ていきます。
参考:ソフトバンクグループIR情報を元に管理人作成
利益や株主資本が順調に拡大していっている様子がよくわかります。
急拡大するタイミングも多く、M&Aを上手に駆使して企業経営を行なってきた結果と言えそうです。
-
業績分析
注目すべきは、過去10年間で純利益が30倍以上になっていることです。
凄まじいまでの業績の伸びや、ROEも一貫して高いことから、イメージに違わぬ高成長企業と言えそうです。
※負債が多いからというのもあるかと思いますが、、、
また、ここでは記載していませんがソフトバンクグループは負債が非常に多いことで有名で、過去何度も借入金トップの座を獲得しています。
2019年3月期は売上は9.6兆円、純利益は1.4兆円で保有現金等は4兆円弱であるのに対し、14.5兆円という巨額の負債があります。
ソフトバンクグループ(9984)の株価予想
これまでの10年間の業績推移をもとにソフトバンクグループの業績を予想してみます。
まずは、現在までの10年間の数値をまとめてみます。
現在までの業績を100%反映しているのが【妥当】で、【妥当】×80%したものが【保守的】の数値になっています。
※株価は8月9日時点の終値(5,014円)を用いています。
上表の通りですが、
現在から8年後、【妥当】レベルで投資収益率が2,059%、【保守的】レベルでも970%の投資利回りが達成されるという予測ができました。
ただし、この予測株価におけるPBRは【妥当】レベルで1.8倍、【保守的】レベルで1.5倍と比較的高い数値になりました。
ソフトバンクグループは成長が早いですが、仮に今までの成長率の80%以上維持できれば、8年後に株価は52,650円くらいになりそうという結果になりました。
かなりの株価ですね!
結論
ソフトバンクグループ(9984)は買うべき高成長銘柄
ソフトバンクグループの強さは成長率の高さにありますが、この高い成長率を生み出しているのが、財務戦略と現在の事業内容と言えます。
ビジネス事業領域で安定したキャッシュを確保しつつ、財務戦略と合わせた投資事業領域で大きなリターンを生んでいくという攻守のバランスの良さが、
ソフトバンクグループを理解する上で最も重要そうなことだと感じました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ソフトバンクグループ(9984)は急成長してきたこともあり、今後の業績も非常に楽しみなところです。
負債額が非常に大きいですが、この財務リスクを背負えて、且つコントロールできるスキルもソフトバンクグループ特有のものではないかと思います。
株式市場崩壊も近そうな相場状況ではありますので、暴落後の割安な場面で購入したいと思います。
今回は簡単な業績分析から株価を予測してみましたが、どのような企業に投資をする際にも、今回のような分析は必須です。
管理人は、財務分析などの定量分析をする際は下記のような方法で行なっています。
また、今回は定性分析は行なっていませんが、定性分析をする際はこのような手法で行うことが多いです。
>> 企業の定性分析 〜定性分析の手法:3つのフレームワークで分析してみる〜
分析や投資判断の参考にして頂ければ嬉しいです!
今回は高年収で有名な株式会社キーエンスの業績や株価予想をしていこうと思います。 キーエンスの強みはソリューション営業力ということがよくわかりました。 キーエンス(6861)の概要 高年収で有名なキーエン[…]
世界最大の書店作りから始まり、現在ではAmazon PrimeやAmazon Web Servicesなど多彩な事業を展開するAmazon(AMZN)の企業分析と株価分析をしてみました。 管理人の休日の8割はAmazon Primeで[…]
今回は、フィルムメーカーから医療品などの複数事業会社に事業転換をしたことで有名な富士フィルムHDについて分析してこうと思います。 お正月のCMは毎年見るのが楽しみでした。 富士フィルムHD(4901)の概要 富士フィルムHDは日本[…]