今回は米国株で長期に投資リターンが見込めそうな銘柄7種類を厳選してみました。
銘柄を選ぶ際には、過去の業績実績や事業内容の有望性、競争力を持っているか、などを重視しています。
銘柄を選んだ際の条件
- 過去10年の実績から推測した際にリターンが見込まれること
- 事業内容が今後も有望そうに思えること
- 商品の独自性や業界内の競争力があること
【American Express(アメリカン・エキスプレス)】ティッカー:AXP
バフェットの主力銘柄として知られるクレジットカード企業です。
世界中に広がるアメックスの会員数は8,000万人で、世界シェアは業界第4位となっています。
過去10年間の業績推移はご覧の通りです。
ROEは25%を超えることも珍しくない上に、超巨大企業となった今でも売上がここ3年で10%ずつ伸びています。
またEPSの成長率は平均で17%とかなりの成長を見せています。
何と言っても強みは『Amex』というブランド力で、海外ホテルではアメリカン・エキスプレスカードを持っていること自体が身分保証になったりもするほどです。
今後も同程度の成長を続けた場合の予想投資リターンは179.8%となっています。
(2020年3月8日時点の株価 108.24ドルを基準に、PER 12倍にて予想)
詳しく分析した記事はこちら。
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【Cisco Systems(シスコ・システムズ)】ティッカー:CSCO
アメリカカリフォルニア州に本社を置く世界的なネットワーク企業で、WiFiやテレビ会議システムを提供しています。
日本国内でのネットワーク機器の半分近いシェアがあるため、ビジネス面でお世話になることもしばしばあるのではないでしょうか。
もちろん世界的なシェアも高いです。
過去10年間の業績推移はご覧の通りです。
平均ROEは16%弱で、利益も凸凹しながらも右肩上がりにはなっています。
※2018年度の利益が非常に低いのは、税制改正による影響で一時的なもので、ビジネス自体は順調でした。
既存のビジネスはもちろん強いですが、データセンターやセキュリティ関連事業も持っており、今後の成長が楽しみな企業でもあります。
今後も同程度の成長を続けた場合の予想投資リターンは84.6%となっています。
(2020年2月4日時点の株価 47.62ドルを基準に、PER 15倍にて予想)
少し気になるには株主資本が少しずつ減少していることで、投資する際は注意して投資しましょう。
詳しく分析した記事はこちら。
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【JP Morgan Chase(JPモルガン)】ティッカー:JPM
世界屈指の投資銀行として有名なグローバル総合金融機関です。
投資銀行業務や証券業務、商業銀行などを傘下企業でに提供しています。
ちなみに、2018年度のJPMorganの総資産は2.63兆ドルとなっており、国家予算と比較できるくらい大規模な資産を持っています。
過去10年間の業績推移はご覧の通りです。
ROEは安定して10%前後をキープしており、総資産の観点からも盤石な安定性を誇っていそうです。
EPSの平均伸び率は驚異の27%超えで、成長率の高さが伺えますね。
今後も同程度の成長を続けた場合の予想投資リターンは254.8%となっています。
(2019年12月30日時点の株価 138.63ドルを基準に、PER 12倍にて予想)
成長率の高さが起因し投資リターンが大きくなっていますが、また金融危機が起こらないとも限らないので、底値で投資したい銘柄です。
詳しく分析した記事はこちら。
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【NVIDIA(エヌディビア)】ティッカー:NVDA
NVIDIAは世界トップクラスの半導体メーカーでGPUなどを提供しています。
スマホに搭載されているシステムチップから、ゲーミング用GPUのGeForceシリーズ、AIや機械学習機能向けに使われている『TITAN RTX』などが主要な製品です。
過去10年間の業績推移はご覧の通りです。
平均ROEは22.5%と高い水準であり、平均EPS成長率は驚異の41.8%となっており、2011年〜2019年で純利益が17倍と大きく成長しています。
これはエヌディビア(NVIDIA)が、Youtubeでのゲーム配信の増加やeスポーツの勃興、AIの浸透やデータセンターの需要増加など、近年需要が大きく伸びている分野のド真ん中の事業をやっている企業だからこその成長率だと考えられます。
今後も同程度の成長を続けた場合の予想投資リターンは619.2%となっています。
(2019年12月23日時点の株価 239.14ドルを基準に、PER 15倍にて予想)
もちろん今まで通りにビジネスが伸びるとは限らないので、もっと低い投資リターンになるかもしれませんが、今後も期待できそうなのは確かですね。
詳しく分析した記事はこちら。
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【Alphabet(アルファベット)Google】ティッカー:
世界最大の検索エンジンを提供している企業です。
『Google』がなければ生活が変わります。
説明は不要ですね。
過去10年間の業績推移はご覧の通りです。
平均ROEは15.6%、平均EPS成長率が20.7%と想像よりも少し低めの数値ではありますが、非常に魅力的な財務指標水準です。
圧倒的な市場シェアとマインドシェアがAlphabet(Google)の強みです。
主な収益源は検索時のオンライン広告ですが、検索の80%以上はGoogle経由と言われており、オンライン社会に置いてなくてはならないサービスを提供しており、今後もこの競争力と市場地位は簡単には揺るがなさそうです。
今後も同程度の成長を続けた場合の予想投資リターンは168.3%となっています。
(2019年12月15日時点の株価 1,347.83ドルを基準に、PER 15倍にて予想)
ビジネスの競争力が強すぎて魅力的なので、株価に関わらず投資したい企業です。
詳しく分析した記事はこちら。
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【Accenture(アクセンチュア)】ティッカー:ACN
世界最大規模のコンサルティングファームで世界200都市以上に拠点を持ち、50万人近くの従業員を抱えています。
フォーチュン100の企業のうち94社はアクセンチュアの顧客とのことで、凄まじく手広くサービスを提供している印象ですね。
過去10年間の業績推移はご覧の通りです。
平均ROEは52.4%、平均EPS成長率も17.7%と驚異的な数字です。
アクセンチュアは上流の戦略面から下流の業務改善面に至るまで幅広くサービスを提供しており、クライアントのどんな悩みにも答えられる強さがあります。
また、アクセンチュアは採用にかなり積極的で、今後も業績を拡大する気満々です。
人もサービスも多岐に渡るので、川上から川下まで様々な悩みを解決できるコンサルティング会社として成長していきそうですね。
今後、同程度の成長を続けた場合の予想投資リターンは254.2%となっています。
(2019年12月26日時点の株価 212.05ドルを基準に、PER 15倍にて予想)
成長力が鈍化してもかなり魅力的な銘柄と言えそうですね。
詳しく分析した記事はこちら。
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【Adobe(アドビ)】ティッカー:ADBE
『PDF』と『Photoshop』がこの企業の代名詞といっても過言ではありません。
以前はアドビ製品は売り切りでしたが、昨今はサブスクリプション型(SaaSモデル)になり、売上も伸長しています。
過去10年間の業績推移はご覧の通りです。
PDFの強さ(随一性)や、以前に比べIT系サービスやフリーランスが増加したことを考えると、事業領域全体のパイが大きくなっていると想像でき、将来も順調に成長していきそうです。
今後も同程度の成長を続けた場合の予想投資リターンは40.8%となっています。
(2020年2月16日時点の株価 379.67ドルを基準に、PER 20倍にて予想)
思ったより投資リターンは小さいですが、現在の株価が高すぎるという理由だけだと思います。
事業内容は素晴らしいので、管理人はぜひ投資したいと思っている企業です。
詳しく分析した記事はこちら。
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まとめ
いかがでしたでしょうか?
現在は市場の変動が激しくなっており、いつ株価が半分以下に暴落してもおかしくないような状況かと思われます。
10年に1度程度しかこない暴落相場では、業績の良し悪しやビジネスモデルの強さに関係なく全ての銘柄で大きな株価下落が起こります。
逆にいえば、暴落相場は10年に1度しかこない『優良銘柄が安値で購入できるチャンス』でもありますので、このような相場環境下では銘柄分析をしっかりと行い、優良企業への投資を積極的に行っていきたいですね。
どのような企業に投資をする際にも、今回のような分析は必須です。
今回は簡単な業績分析から株価を予測してみましたが、管理人が財務分析などの定量分析をする際は下記のような方法で行なっています。
また、今回は定性分析は行っていませんが、定性分析をする際はこのような手法で行うことが多いです。
>> 企業の定性分析 〜定性分析の手法:3つのフレームワークで分析してみる〜
分析や投資判断の参考にして頂ければ嬉しいです!
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