シンプルで品質のいいお店と言えば、無印良品です。
国内外を問わずファンが多く、無印良品で家具を揃えている人も結構いると思いますが、今回は無印良品を展開する良品計画(7453)を分析してみました。
管理人は無印の『ホワイトチョコがけいちご』が好きです。
良品計画(7453)の概要
1980年、最初は西友のプライベートブランドとして登場した無印良品は1989年に株式会社良品計画として独立しました。
主力商品は生活雑貨用品や家具で、シンプルかつ高品質な商品はファンが多く、現在は世界に1,000店舗弱を展開しています。
みなさんも人生で一度は無印良品に足を踏み入れたことがあるのではないでしょうか?
シンプルでスタイリッシュなのではまってしまいますよね!
良品計画は、無印良品として展開する生活雑貨用品の他にも、家を扱うMUJI HOUSE やMUJI CAFEなどのカフェ業態、キャンプ場などの事業も展開しています。
- 無印良品事業:無印良品の運営と展開
- カフェ・ミール事業:無印良品のカフェ事業の運営と展開
- イデー事業:オリジナル家具や雑貨等の商品展開、空間プロデュース・コンサルティング事業
- キャンプ事業:新潟県、岐阜県、群馬県で3つのキャンプ場を運営
- 株式会社MUJI HOUSE:無印良品の住宅事業を展開
参考:良品計画 IR情報
良品計画の事業紹介資料には 【自然と。無名で。シンプルに。地球大。】 というキーワードも記載がありますが、
これが良品計画の事業や方向性のすべてを表現していると言っても良いと思います。
良品計画(7453)の業績推移
まずは良品計画の業績推移を見ていきます。
参考:良品計画 IR を元に管理人作成
16期連続で売上を伸ばしており、利益ベースでもマイナス成長はほとんどしていないので、順調に右肩あがりに伸びているという印象です。
次に、業績を国内・海外などのセグメント別に分解してみると、下記のようになります。
なお、海外事業は東アジア、欧米、西南アジア・オセアニアの3地域に分かれています。
参考:良品計画 IR を元に管理人作成
海外事業の中でも特に中国事業の存在感は大きく、中国での営業収益は750億円と海外事業収益の1,634億円の46%を占めています。
また、中国を含む東アジア事業はグループ全体の44%の営業利益を生み出しており、今後も最重要地域と言えそうです。
良品計画の競合
無印良品はその圧倒的なブランドイメージと裏切らない品質で、着々と売上・利益を伸ばしていますが、常に強い競合との競争にさらされています。
日本ではニトリや100円ショップ、海外ブランドではIKEA(スウェーデン)やメイソウ(中国)などが競合にあたります。
特にメイソウは、ユニクロと無印とダイソーを足して3で割ったようなブランドとして有名で、世界に3,600店舗を展開し急成長しており、中国事業が非常に重要な無印良品にとって脅威と言えます。
※ メイソウ=ブランドロゴがユニクロで商品が無印、値段がダイソー+αくらいのブランドです。
良品計画(7453)の業績分析と株価予想
今までの株価分析や戦略分析から良品計画の今後の株価予想をしていきます。
まずは定量的な分析からです。
安定した成長を続けてきている結果、平均ROE13%、株主資本成長率も11%超と小売業としては非常に高い数値となっています。
今後も今までの10年間と同程度の成長率が維持できるとの仮定のもと、将来の株価を予想していきます。
現在の成長率を維持していくと【妥当】レベルで156%、【保守的】レベルで66%の投資リターンが望める予想となっており、良品計画は投資対象として魅力的だという結果になりました。
(※株価は9月27日時点の株価:2,040円を使用、予想PERは14倍にて算出)
なお、この予測株価におけるPBRは【妥当】レベルで1.8倍、【保守的】レベルでは1.4倍となっており、現在の2.8倍という数値よりはだいぶ現実的な値となっています。
結論
良品計画(7453)は魅力的な銘柄
株価予測では現在の成長率の8割程度を維持しても、66%のリターンが確保できそうであることや、
現在までの良品計画は少なくとも16期連続で売上を伸ばし、純利益でもマイナス成長はほとんどないことなどを考えると、安定した投資対象として見ることができそうです。
今後も、海外事業は今後も店舗数を増やしていく方針にあり、売上・利益ともに伸びそうです。
また国内事業も、新規出店と店舗大型化の方向に向かっており、今後もブランド力が継続する限りは安定した売上が確保できそうです。
カフェ事業や住宅事業などを通し、今後より生活に寄り添う形になっていけば、さらに浸透していくのでは?と思うので、今後も業績を楽しみに見守っていきたいと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
無印良品として有名な良品計画ですが、無印ブランドが浸透していく体感通りに、どんどんとビジネスを拡大しています。
今でもすでに無印信者みたいな方もいますが、今後はいろいろ角度から無印製品が生活に浸透していく方針であることを考えると非常にワクワクします!
そのうち無印スマホとか無印パソコンとか出そうですね。
どのような企業に投資をする際にも、今回のような分析は必須です。
今回は簡単な業績分析から株価を予測してみましたが、管理人が財務分析などの定量分析をする際は下記のような方法で行なっています。
また、今回は定性分析は行なっていませんが、定性分析をする際はこのような手法で行うことが多いです。
>> 企業の定性分析 〜定性分析の手法:3つのフレームワークで分析してみる〜
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