直近、コロナショックで世界的な経済不況、国際分散投資をしていてもアセットに大ダメージを受けている方も多いのではないでしょうか。
かくいう私も、数カ月前までプラスだった保有銘柄が全て赤点してしまいました(泣)
この不況によって、この先市場はどの様な推移を辿ることになるのでしょうか?
それらの予測のためにも、過去市場がどの様に推移してきたか、簡単に振り返ってみたいと思います。
(*2005年に算出方法が変わっていますが参考までに)
日経平均の振り返り
1950年:日経平均 100円
日経平均株価は 1950 年 9 月 7 日から算出を開始しました。
~1970年:日経平均 2000円前後
1954年から1970年にかけて高度経済成長期がありました。この期間で日経平均は20年で20倍になっています。
~1980年:日経平均 7000円前後
高度経済成長期が終わってからも順調に日経平均は伸びていきます。
~1985年:日経平均 13000円前後
1980年前半は円安・ドル高によって輸出産業を中心に伸びます
~ 1989年:日経平均 38000円前後
1985年の「プラザ合意」をきかっけにバブル経済が始まります。
1988年、1989年は1年でそれぞれ10000円近く日経平均は急騰します。
そして1989年12月が日経平均の最高記録 38915.87円となりました。
1990年:日経平均 22000円前後
しかし1990年に入ると日経平均は大きく下がり、1988年と同じくらいの水準に下がります。
1991年:日経平均 22000円前後
91年がバブル崩壊の年と言われていますが、日経平均でみるとそれほど動きはありませんでした。
~1997年:日経平均 15000円~20000円前後
1992年になると17000円近くまで一気に下がります。
そして以後1997年くらいまで15000円~20000円くらいのトレンドが続きます。
~1998年 日経平均 13000円前後
97年~98年にかけて金融危機がありました。
このタイミングでは日経平均は13000円近くまで低下します。
~2000年 日経平均 一時的に20000円前後→年末に13000円前後
1999年~2000年にかけてITバブルがありました。この時期にインターネット関連企業の株が急騰しましたが、直ぐに収束します。
~2004年 日経平均 10000円前後
ITバブルが崩壊し暴落後、2001年は米中枢同時テロ・2003年にはイラク戦争と世界情勢の不安定を受けます。
この時は一時的に7608.88円まで日経平均は下がりました。
~2007年 日経平均 15000円前後
小泉政権の郵政民営化をキッカケとして市場の期待からの好景気です。
~2012年 日経平均 10000円前後
2008年リーマンショックが起きました。この時、一時的に日経平均は6994.90円とバブル以来の最低値をつけています。その後、10000円前後で推移します。
~2016年 日経平均 10000円⇒20000円前後
2012年末からアベノミクスと黒田総裁の金融緩和が始まりました。2013年は日経平均が一気に16000円にまで回復し、その後、2016年まで徐々に回復して20000円近くにまで到達します。
2017年~ 日経平均 22000円前後
2017年以降は日経平均は安定し、22000円前後を推移しています。
2020年は?
さて2020年は、コロナショックでどうなるのでしょうか?
<経済的な不安材料>
コロナの影響で営業が出来ず、資金繰りが厳しくなる企業は多いと思います。またそれらの不振は労働者の雇用や給与にも影響し、消費が減って不況になるとも考えられます。日本に限らない世界的な不況にもなるので、入国制限が解除されても訪日者数のトレンドも以前の様には戻らず、観光産業などは直ぐには回復しないでしょう。
今年の年始に24000円代だった日経平均は、3月中旬には日経平均は一時的に16000円代まで下がりました。4月現在は19000円代には戻ってきているものの、未だ依然の水準には及びません。
<過去の災害時の推移>
2009年の新型インフルエンザは4月から始まり、2010年8月まで続きました。ただ当時トレンドを見てみると一時的な乱降下はあるものの、10000円前後の水準からそれほど変化はなく、マスクを製造している会社など新型インフルエンザ関連で一部上昇している銘柄もあり、全体として日経平均株価が変動することはありませんでした。
また2011年の東日本大震災でも、一時的な乱降下はあっても全体のトレンドにはそれ程変化はありませんでした。
<予想>
もちろん、新型インフルエンザの時や東日本大震災の時は既に日経平均のトレンドが大きく低下している時期であったため、これ以上は低くならない水準だったかもしれません。また今回のコロナショックは過去の二つに比べると経済的な打撃はより大きいと考えられます。
しかし個人的な予想としては、市場は金融危機やバブルで中長期的なトレンドが変わる事はあっても災害で中長期的なトレンドが変わることは無いのではないか?と予想しています。
なのでコロナの影響は比較的限定的で短期的な乱降下になると予想です。2017年以降の中長期のトレンドとしては、22000円前後なので、少し安全目に見て21000円以下の推移をしている際は逆張りにいい相場なんじゃないかと思います。