【米国株の企業分析】世界最大のコンサルファーム、アクセンチュア(ACN)の分析と株価予想

コンサルティングは属人的な難しい仕事であるがゆえに、コンサルティング会社を大きく拡大するのは非常に難しそうです。

そんな拡大が難しそうなコンサルサービスを全世界で幅広く展開しているのが、アクセンチュアです。

今回は世界最大規模のコンサルティングファームであるアクセンチュアを分析していきます。

アクセンチュアのロゴがカッコイイので入社したいです。

 

アクセンチュアの概要

アクセンチュアは世界最大規模のコンサルティングファームのひとつです。

元々はアンダーセンコンサルティングからスタートしましたが、後に社名変更をし現在は【accenture】(アクセンチュア)という社名になっています。

アメリカ企業ですが、世界200都市以上に拠点を構え、従業員数も50万人近くに登るグローバルファームのひとつです。

 

サービスとしては、通信、小売、自動車、公共などに代表される19業界に対して、「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5つの領域でのソリューションを提供しています。

参考:アクセンチュア About Accenture より

 

また、幅広い業種で様々なサービスを提供できることもあり、フォーチュン100の企業のうち94社がアクセンチュアの顧客となっています。

凄まじい信頼性ですね。

参考:アクセンチュア Industries より

 

最近は新卒採用でもかなりの人数を採用している印象が強く、どんどんと業務を拡大していっていると予想できます。

では、実際の業績推移を見ていきましょう。

 

アクセンチュアの業績推移

アクセンチュアの10年間の業績推移は下記のようになっています。

Accenture アクセンチュア 業績推移

参考:アクセンチュア Investor Relations SEC Filing より管理人作成

 

それほど早いペースではないものの順調に右肩上がりに伸びています。

コンサルティング業界で原価がほとんどかからないこともあり、ROEの高さが非常に目立ちますね。

 

また、地域別の売上は以下のようになっています。

Accenture アクセンチュア 地域別売上

参考:アクセンチュア Investor Relations SEC Filing より管理人作成

 

アメリカとヨーロッパで安定的な収益基盤を築きあげている一方で、Growth Market は3年で130%拡大しており、伸びが印象的ですね。

 

アクセンチュアの強み

世界大規模のファームとなったアクセンチュアですが、なぜここまで収益性の高い大企業となれたのかの強みを探っていきます。

 

結論から言うと、

  • 水平方向にも垂直方向にも業務を拡大していること

がアクセンチュアの現在の強みと言えそうです。

 

アクセンチュアは元々コンサルティングから始まっていますが、昨今は経営・戦略コンサルティングだけに限らず、

業務コンサルティングをしながら同時にITシステム導入まで一気通貫でのサービスを展開しています。

 

つまり、アクセンチュアは上流の戦略面から下流の業務内容まで、クライアントのどんな悩みに対してもコンサルティングで解決策を提案し、

その解決策をITやシステム導入で実現できるということであり、

クライアントのどんな悩みにも対応できる業務の垂直方向の深さがあるということになります。

 

また、業種別でもそれぞれの業界のスペシャリストが幅広い業界をカバーしており、どのような会社でも対応できるという水平方向の広さがあります。

 

この『どのような企業のどのような要望にも答えられるカバー範囲と対応力の深さ』がアクセンチュアにあるからこそ、知見やノウハウも貯まりやすくサービスの質も高いレベルで安定していると考えられます。

質も高いサービスで信用を積み重ねた成果として、フォーチュン100のうち94社がアクセンチュアの顧客になっているという結果に現れていると考えてもいいのではないでしょうか?

 

アクセンチュアの株価予想

これまでの業績推移を元にアクセンチュアの株価を予想していきます。

まずは、過去10年の実績推移を分析していきます。

Accenture アクセンチュア 株価分析 業績分析

 

世界的大企業であるにも関わらず、平均ROEが52.4%、株主資本成長率も17%以上と凄まじい成長率です。

アクセンチュアの強みである『積み上げられた信用力』、そしてどんな業界のどのような要望にも対応できるサービスの幅広さは早々に崩れるものではないと思われるので、

現在までの成長率はある程度維持できると考えても良さそうです。

この前提を元に、8年後の株価予想をしてみると以下のようになります。

Accenture アクセンチュア 株価予測

 

現在の成長率を維持していくと【妥当】レベルで254.2%、【保守的】レベルで141.8%の投資リターンが望める予想となっており、

アクセンチュアは現時点では投資対象として魅力的であるという結果になりました。

※12月26日時点の株価212.05ドルを元にPER 25倍にて算出

 

この予測株価におけるPBRは【妥当】レベルで13.1倍、【保守的】レベルでは10.5倍となっており、現在の約9.35倍というPBRと比較しても高い指標になっており、予測として少し割高です。

 

そこで、補正として仮にPER20倍で再計算を行うと【妥当】レベルで186.9%、【保守的】レベルで96.3%の投資リターンとなり、PBRも【妥当】レベルで10.5倍、【保守的】レベルでは8.4倍と現状に近い少し妥当な水準になります。

PBR補正後の数値でも、かなり魅力的な投資対象銘柄と言えそうです。

 

また、配当金はここ最近増配傾向(直近では減配ですがにあり、今後も株主還元は重点をおいてくれそうな雰囲気もありますので、

増配などが起こった場合は投資リターンはさらに向上するのでより魅力的になりますね。

 

結論

アクセンチュアは魅力的な高成長銘柄(でも少し割高)

ROEの平均は保守的に見ても40%超とかなりの高成長銘柄で、投資リターンも保守的な予想でも180%超となっており、非常に魅力的な銘柄です。

また、アクセンチュアの持つ強みが早々に失われるとは考えづらく、今後も同等レベルのROEは維持できそうなので成長性に疑念はありません。

 

一方で、気になる部分としてあげられるのは、近年のROEの低下傾向です。

2010年前後のROEは60%近くを誇りましたが、現在は40%を割っています。

営業利益率は大きく変化していないので、競争が激化したというよりも以前と比べて資本が効率的に活かせなくなったと予想できます。

今後もこれ以上ROEが低下するかは分かりませんが、少し注視する必要がありそうです。

 

まとめ

いかがでしょうか?

アクセンチュアは業績は右肩上がりで推移しており、かつROEも凄まじく高水準を維持しているエクセレントカンパニーと言えそうです。

成長性が高いゆえに『成長性補正』がかかっており、株価も割高になっています。

この高水準のROEはアクセンチュアの強みから生まれるものだと思われ、すぐに崩れるものではなさそうです。

一方で、ROEが低下した際にはこの株価補正がなくなると考えられるので、ROEの低下には常に目を向けておくのが必須と言えるでしょう。

 

どのような企業に投資をする際にも、今回のような分析は必須です。

今回は簡単な業績分析から株価を予測してみましたが、管理人が財務分析などの定量分析をする際は下記のような方法で行なっています。

>> 金融知識を学ぶ【企業分析】

>> 財務分析の方法 〜基礎編&実践編〜 

 

また、今回は定性分析は行なっていませんが、定性分析をする際はこのような手法で行うことが多いです。

>> 企業の定性分析 〜定性分析の手法:3つのフレームワークで分析してみる〜 

分析や投資判断の参考にして頂ければ嬉しいです!

 

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