企業分析とは文字通り、企業の業績やブランド、ビジネスモデルを調査して紐解くことで、その企業のことをよく知ることです。
投資先が優良企業であるか、これから成長しそうか、経営的に不安定ではないかなどを分析・評価することで、
投資リターンを大きくしたり、安全な投資を行うことが可能になります。
企業分析は主に2つの方法で行われます。
企業を分析するための2つの切り口
企業分析の方法は様々ですが、大きくは『定量分析』と『定性分析』という2つの方法に分けることができます。
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定量分析
数値に基づき分析・評価をする方法で、財務分析もこの中に入ります。
利益率や回転率などの財務指標を算出し、安全性や収益性、成長性の評価をします。
過去の数値情報に基づき客観的に判断が行えることや、やり方が決まっているので、誰でも分析できることがメリットです。
この数値情報には企業の財務諸表や、その他数値情報(店舗数や顧客単価、生産数)などが含まれます。
一方で、未来のことや数値になりにくいもの(ブランド力など)は評価が難しいです。
財務分析や、評価を行うための財務指標についてはこちらもご覧ください。
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定性分析
数値以外に基づき企業を分析・評価をする方法です。
属する市場の先行きやブランドの強さ、ビジネスモデルの強さ、競争力などが分析の対象になります。
数値で表せないものを分析することができるというメリットがありますが、
結果には分析者の考えなども含まれてしまうので、客観性はなくなりがちです。
定性分析のやり方は様々ですが、フレームワークに従って行うのが一般的です。
よく使われるフレームワークには3C分析やSWOT分析、5Force分析などがあります。
定性分析についてはこちらもご覧ください。
>> 企業の定性分析 ~定性分析の手法:3つのフレームワークで分析してみる~
まとめ
企業分析には大きく定量分析、定性分析の2つの方法があり、
分析を行うことで投資の効率性や安全性を大きくすることが可能である。
定量分析では財務諸表や店舗数などの数値情報を分析対象にするが、
これらを組み合わせて、利益率や回転率を算出することで企業の評価を行う。
定量分析の結果、安全性や収益性、成長性などを評価することができる。
定性分析では、競争力やビジネスモデルの強さなどの数値では表せないものをフレームワークに従って分析する。
代表的なフレームワークとしてはSWOT分析や5フォース分析がある。
例えばSWOT分析では、自社の内部環境や外部環境をstrength weakness opportunity theart という4つの切り口で分析し、
ビジネスチャンスや課題を明確にすることができる。