日経平均とは
日経平均株価とは、上場企業の中でも特にの主要な銘柄である225個の平均の株価を表すような指標です。
日本経済全体の調子を表すような指標の一つで、景気が良いと日経平均株価が上がり、景気が悪いと日経平均株価は下がります。
この225銘柄は各業界で日本を代表するような大企業なので、これらの株の上り下がりで経済を判断するのはある程度妥当なことです。
しかし、特定の銘柄の動き、特にユニクロやソフトバンクの様な大型株の影響を受けやすく、一概には経済を見る指標として見れないことも有名です。
日経平均の計算式
日経平均は次の式で計算されています。
日経平均株価=(採用銘柄225個のみなし株価の合計)÷ 除数
ここで除数というのはその時々で変化し、現在は27.237となっています。
また株価も市場の株価がそのまま採用されている訳ではなく、みなし株価と言われるものに調整されています。
日経平均は日本の経済状況を表すのか?
数式を見れば一目瞭然ですが、必ずしもそういうわけではありません。
例えばみなし株価が10000円の銘柄と、みなし株価が1000円の銘柄では、1%変わったときの影響が単純倍率で10倍も違います。
つまり、みなし株価が大きいほどその寄与度は違います。数式で表現すると
日経平均への寄与度=みなし株価/採用銘柄のみなし株価の合計
そこで日経平均への影響が大きい、みなし株価Top20企業とその影響度を並べてみました。
ーみなし株価ランキングー
2019年6月3日時点でみなし株価が大きい順に、日経平均の採用銘柄を並べてみました。
実際に並べてみたら驚いたことに、なんとユニクロで有名なファーストリテイリングは日経平均への寄与度の10%以上も占めていたのです。
つまり、ユニクロの株価が10%変わるだけで日経平均が1%も変わってしまうのです。
ファーストリテイリングに次いで寄与度が高いのがソフトバンク。
ソフトバンクの寄与度も5%とかなり大きいですね。
累計でみると、TOP3企業(ファーストリテイリング・ソフトバンク・ファナック)の3銘柄だけでおよそ20%、ユニー・ファミリーマートホールディングスまでのTop10企業で36%、エーザイまでのTop20企業で50%も占めています。
逆に言えば残り205株をかき集めてようやく50%になるんですね、、、
実際に6/3の日経平均の動きでは、日経平均は-0.92%となりました。
表にその日のそれぞれの株価推移を入れてみたところ、そのうちの-0.34%はソフトバンクの影響で、-0.11%はファナックの影響でした。
つまり、ソフトバンクとファナックだけで-0.45%とこの日の日経平均のマイナスの半分を説明することができたといえます。
まとめ
実際に計算してみてわかったように日経平均株価だけでは日本経済の全体感を見ることはできません。
もちろん、全体的な景気の影響が反映される指標ではありますが、やはり特定の銘柄の影響に大きく左右されます。
特にこのトップ20銘柄に関して個別のニュースがあった時は、その影響を割り引いて考えないと市場の流れを読み間違えてしまうおそれがあるので注意が必要です。
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