何年かに1回は相場の暴落が起こりますね。
多くは相場の転換期であることが多いですが、この暴落がいつ起きるかは得てして想定できないものです。
それなら、暴落には常に備える&暴落後の資産運用を考えた方がいいのでは・・・?
ということで、今回は『暴落時の投資』を考えてみたいと思います。
ある意味、バリュー投資かもしれませんね!( ・∇・)
暴落時に起こること:円高への移行
株価暴落時、株式市場は大混乱していますが、同時に他の市場にも大きな変化が起こります。
その市場とは『為替市場』です。
特に、日本円は安全資産として認識されているので、暴落時には日本円が買われ円高基調が強まる傾向になります。
先日のアップルショックで円が急上昇したのがいい例ですね。
では、円高はどういった状況かというと『円高=円の価値が上昇している』ということなので海外の製品を相対的に安く買うことができます。
したがって、輸入企業には円高は『原価の低下』となりますので利益が出やすくなることになります。
一方で、輸出型の企業にとっては海外に製品を販売した際に安価に販売することになるので『売上の低下』となります。
例えば、トヨタ自動車は為替が1円動くと営業利益が400億円程度増減するそうで、トヨタ自動車にとっては『1円の円高=400億円の損失計上』『1円の円安=400億円の利益計上』となるわけですね。
こんなことを考えた時、(日本の)個人株式投資家としてはどう投資行動をすべきでしょうか?
管理人の考える投資行動は『外国株への投資』です。
今回は市場が発達している米国株に焦点を絞ってみます。
暴落時の米国株への投資メリット
日本や上海、ヨーロッパに代表される先進国市場のどこかの市場で暴落が起きた際には、米国株も同様に下落していると考えられます。
この時、日本円で資産を持っている投資家には、以下のことが起きています。
- 円高:円の価値が高い
- 米国株暴落で株価が割安に
- 日本市場も暴落中
つまり、円高&暴落後の効果によって、投資メリットが2重になるということが言えます!
(リスクを2重にしているという意味にもなりますがw)
どういうことかというと、、、暴落時の米国株投資はこんな感じに考えられます。
- 適正価格:為替も株価も適正水準
1ドル110円 で A株(85ドル)を購入する → 9,350円でA社株を100株保有
- 暴落前:円安&株価が割高
1ドル120円 で A株(100ドル)を購入する → 12,000円でA社株を100株保有
- 暴落時:円高&株価が割安
1ドル100円 で A株(70ドル)を購入する → 7,000円でA社株を100株保有
この場合、暴落による割安メリットは1,650円(110円*15ドル)、為替円高メリットは700円(70ドル*10円)となります。
本来より約25%も(2,350円)安く購入できるのはかなり大きいですよね!
この為替&割安メリットが暴落時投資の2重メリットです。
どんな米国株に投資すべきか?
不景気から好景気に移行している際は、ほとんどの企業で株価の上昇が期待できるので、どの個別企業に投資するかは気にする必要がないかもしれません。
しかし、上述した割安メリット、為替メリット両方を最大限受けるためことを考えると、企業を少し選定した方が良さそうです。
条件としては、円高ドル安時に米国企業に投資する場合、将来のドル高が想定されるので、円安ドル高になっても業績が落ちない企業が望ましいと言えそうですね。
つまり『米国内需型企業』や『NY市場上場の輸出系日系企業』などが狙い目と言えそうです!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、暴落時の米国株投資は割安&為替のダブルレバレッジがかかるので、米国株投資を日本円で始めるにはめっちゃいいタイミングだね! という話でした。
暴落後の米国株投資を考えましたが、暴落時に資産を守らないとそもそも投資の原資がありませんので、まずは暴落前に資産を守ることが大事ですね。
暴落してからでは遅いので、暴落の予兆を感じとったら即座に行動に移せるように、常にいろいろ準備をしておきましょう。
ちなみに、管理人の場合はボラティリティの上昇=暴落の予兆と考えています。
米国株投資は国内投資に比べてハードルが高いですが、為替リスクが低くなる円高のタイミングはかなり取り組みやすいです。
それでも、暴落時の外国株投資は心理的にはかなりハードルが高いです。。。
しかし『人の行く裏に道あり花の山』という名言もありますし、一度飛び込んでみるのもアリだと思います!
暴落や資産形成といった内容はこちらでも取り上げていますのでよろしければどうぞ!
>> 市場は予測できるのか? ~暴落を予測する『ドラゴンキング理論』~
>> 資産寿命診断:あなたの資産で老後何年耐えられるでしょうか?