MMT理論(現代貨幣理論)をわかりやすく解説してみた

何かと話題のMMTですが、現代貨幣理論という難しい和名の通り、内容も分かりづらい上に肯定的な意見も否定的な意見もあり、正直なところ理解しづらいです。

そこで今回はMMTを簡単に解説していこうと思います。

MMTを一言で表すと

MMTを一言で表すと『国はいくらでも借金ができるし、借金をしてこそ国内にお金が流通する』という理論です。

ただし、自国通貨を発行できること、財政支出をコントロールできる政治があることが条件になります。

 

MMTの主張はこんな感じになっています。

  1.  国は『紙幣を刷る』もしくは『国債を発行し、国債を銀行に買い取ってもらう』ことで通貨を獲得する
  2.  この獲得したお金で公共事業を行い、雇用を生み出し景気を拡大させる
  3.  積極的に国債を発行したとしても、日本円をたくさん発行すればお金が生まれるので、国がデフォルトすることはない
  4.  仮に、インフレが起きても政府が増税や公共事業の縮小などでコントロールするから大丈夫

 

つまり、MMTでは、国はいくらでも国債を発行して借金ができるし、紙幣を刷ることで通貨を発行可能なのでデフォルトはしないし、発生するかもしれないインフレはコントロール可能という理論です。

また、MMTの中では紙幣が際限なく発行できるので『財政赤字』や『財政均衡』に意味はありません。

代わりに、MMTでは『経済均衡』というワードが使われています。

 

結構大胆な理論ですよね!

 

MMTで出てくる疑問点

調べてみましたが、正直、管理人はあまり納得がいかない理論でした。

ここがよくわからない!という疑問点を挙げていきます。

 

  • 確かにデフォルトしないけど、経済の中身はどうなるの?

MMTには『デフォルト』はあり得ないというインパクトある理論があります。

確かに理論的にはデフォルトしないというのはわかりますが、デフォルトしなければ何でもいいのでしょうか?

 

大前提として、現代の貨幣は『信用』の上で成り立っています。

アメリカが発行したドルや日本円に交換価値があるからこそ、貨幣として認識されています。

貨幣としての信用力がなくなってしまえばただの紙くずです。

 

仮にMMTを実践し、長期に渡って紙幣を大量に刷ったり、財政赤字を容認したら『信用力』は低下しないのでしょうか?

最初はもちろん日本円にも信用力があるので、MMTを実践していっても問題は起こらないし感じられないと思います。

ですが、信用力を積み上げるスピード以上で紙幣を印刷したりしたら、紙幣自体の信用力がなくなっていくのではないでしょうか?

 

経済においては、信用力=国の強さ・稼ぐ力だと思いますので、紙幣を印刷すると同時に経済発展を遂げなければなりません。

ですが、今の日本で大きく発展することは非常に難しいと思います。

なぜなら、過去20年間に渡り既得権益を守ってばかりで、新たな投資やチャレンジをしなかったからです。

 

MMTを実践し続けることは可能です。

ただし、MMTを実践する上では経済発展(信用力の醸成)が必須のように思います。

もし信用力を積み上げないままMMTを実践した場合、文字通りの『破綻』はしませんが、その頃には実態経済はズタボロになっており『実質的に破綻』している可能性が高そうです。

したがって、『一定以上の経済成長』という前提でないとMMTをするべきではないのでは?と思いました。

 



 

  • インフレのコントロールが可能?

インフレがコントロール可能であるとは主張していますが、そのコントロール手法はロジカルに説明されたものではないように思いました。

通貨の過剰発行によって貨幣の信用力が落ち、インフレがコントロールできなくなった場合、

もし激しいインフレやハイパーインフレに陥ったら、貯金には価値がなくなり資産価値も実質的に暴落するので、生活が苦しくなること間違いなしです。

 

経済政策は国が豊かに発展していくためにやることだと思いますが、通貨をたくさん発行して借金がなくなっても、これでは豊かな国になっていると言えません。

したがって、インフレのコントロールはMMTの成功を左右する非常に大事な部分だと思います。

ですが、MMTにはインフレのコントロールに対して『増税をすれば良い』『財政支出を減らせば良い』くらいの簡単な言及しかありません。

インフレをコントロールできなかった場合、ジンバブエのように悲惨な結末になる可能性もあります。

 

  • ジンバブエのハイパーインフレ

インフレで有名なジンバブエですが、この国では紙幣を発行しまくった結果、ハイパーインフレが起こりました。

ちなみに当時のジンバブエで牛乳を買おうとすると、600億ジンバブエドルかかります。笑

 

  • ジンバブエの結末

ジンバブエドルは一昔前まではアメリカドルと同等以上の価値を持ち、1ドル=0.68ジンバブエドルでした。

つまり、それなりに信用力のあった通貨だったと言えます。

しかし、独裁政権の政策により景気後退が続き、財政赤字を埋め合わせるべく中央銀行が紙幣を発行しまくった結果、貨幣の信用力がどんどん下がっていき、ハイパーインフレが起こりました。

最終的には、2015年6月にジンバブエドルは廃止され、300,000,000,000,000(300兆)ジンバブエドル = 約1円で交換されました(もうよく分かりませんねw)

ちなみにジンバブエドル廃止時の国庫の残高は20,000円以下だったようです。

 

かつてジンバブエは自国通貨を発行する国で、発行通貨にもそれなりの信用力がありましたが、赤字を埋め合わせるべく紙幣を発行した結果、

インフレがコントロールできなくなり、最終的にはハイパーインフレに陥って、実質的に財政破綻してしまったということになります。

インフレをコントロールできていれば、MMTを実証できていたかもしれませんね。

 



 

感想:MMTと日本

様々な主張がありますが、個人的にはあまり理解できない理論でした。

MMTの中では均衡理論のようなものが存在せず、経済学で当然考えるべきである『均衡』や『金利』などが全く考慮されていないからです。

金利や均衡を考えなければインフレもコントロール可能そうですし、その場合は確かにいくら借金をしても返済は可能な気がします。

 

ただ、金利や均衡など、現在までの経済学で重視されてきた前提を考えると、MMT実践後のインフレのコントロールは難しそうですし、

コントロール不能時には日本円への信用力がなくなり極端なインフレに見舞われたり、生活が破綻する可能性があるのではないかと感じました。

 

何より、リスクも負わずに借金だけを増やせる『打ち出の小づち』はあり得ない気がします。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

MMTについて現在も白熱した議論が繰り広げられています。

管理人は、一部理論は確かに納得できるものの、残念ながら全体の理論としては理解できませんでした。。。

特に『インフレはコントロール可能』の部分です。

また、リスクが少なく借金し放題なら素晴らしいとは思いますが、『経済』ではトレードオフが基本だと思うので、リスクが見えていないだけのような気もしています。

一方で、一部の理論は正しいと言われているようなので、ここら辺は理解しておきたいですね!

 

  • 自分で資産形成すべき

何にせよ生活が豊かになれば良いとは思いますが、年金などを頼りにするのも不安ですので、やはり自分の資産は自分で創り、守っていくのが一番だと思います!

貯金だけでは資産を効率的に創っていくことはできません。

投資をする場合は、少額でも良いので継続していけばかなり大きな果実を得ることも可能ですので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

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