「H30経営法務」過去問対応解説ノート:【中小企業診断士試験】

ここでは中小企業診断士試験のH30年過去問をベースに試験対策情報をまとめています。

過去の問題で聞かれた内容や、その設問に関連する内容を同時にまとめています。過去問では答えの記号しか公開されていないので、過去問演習時の解説等にもお使いください。*見出しの()内に対応する設問ナンバーを記載しています。

また重要と思われる項目についてはオレンジ色or赤色にて、表記しています。印刷すれば赤の暗記シートとしても使えるので、是非ご活用ください。

*問15は英文和訳問題のため省略

合同会社:株式会社(問1)

合同会社

当事者間で最適な利害状況を自由に設定することを可能とすることによって、事業の円滑な実施を図り、法規制による保護ではなく、利害関係者の自己責任による問題解決に委ねるという会社類型。出資の場合、資本金と資本剰余金に計上される。(資本準備金はなく、資本金への組入制限もない。)

責任:間接有限責任
配当制限:制限は無い
公表義務:無し
資本金:0円で設立可能

株式会社

出資の場合、資本金と資本準備金に計上される。うち1/2以上は資本金に計上しなければならない。

責任:間接有限責任
配当制限:純資産額が300万円以上
公表義務:BSを公告しなければならない。
資本金:1円で設立可能

組織再編と簡易手続・略式手続(問2)

吸収合併 存続会社
簡易手続〇・略式手続〇
消滅会社
簡易手続✖・略式手続〇
新設合併 消滅会社
簡易手続✖・略式手続✖
吸収分割 承継会社
簡易手続〇・略式手続〇
消滅会社
簡易手続〇・略式手続〇
新設分割 分割会社
簡易手続〇・略式手続✖

簡易手続・略式手続は、ともに株主総会決議による承認を不要とする制度。その他条件として以下のものがある。

・簡易手続の条件:存続会社等が対価として交付する株式等の財産価格が、当該存続会社などの純資産額の5分の1以下
・略式手続の手続:支配関係にある会社(90%以上の株式を有している)会社の組織再編の場合。

遺産分割の株式に係る権利行使・通知(問3)

株式は遺産分割が完了するまでは共有持分として保有することになる。

共有時に議決権を行使するためには他の相続人との間で権利行使者を1名定めた上*で、これを会社に通知する必要がある。共有者のいずれからも通知を受けていない場合、会社側が株主総会を開催する時はそのいずれかにその通知を発する必要がある。

*全員の合意はなくとも、過半数の同意があればよい。これを満たさない場合、会社の同意があっても不可。

新株の有利発行(問4)

募集株式の払込金が募集株式を引き受ける者にとって特に有利な金額になる第三者割当増資を株式会社が行うには株主総会の特別決議が必要になる。有利発行とみなされるのは、新規株主の払込金額が取締役会決議の前日終値の90%未満となる場合である。急激な変動があった場合は例外として6か月以内の期間平均の90%未満で判断できる。

株価の算定方法(問5)

ゴードン・モデル法(配当還元法):内部留保の再投資によって一定の成長率が見込む予測モデル
株価=配当金/(資本還元率ー投資利益率×内部留保率)
類似会社批准方式        :類似する公開会社の株価等から予測するモデル。
時価純資産方式         :資産総額ー負債総額
保有資産の価値は低いが収益性が高い場合、会社の株価は低く評価される
実際配当還元方式        :将来の配当の現在価値から予測する方式
支配株主が不当に剰余金の額を抑えていると株価が不当に低く評価されてしまう。
DCF法             :将来のキャッシュフロー現在価値から予測する方式。業績の予測が難しい

優先株式(問6)

・優先株では以下の項目を投資家と交渉することとなる
① 年間配当利率  :取得金額に対して年間何%を優先配当金額とするか
② 累積型・非累積型:分配されなかったときに翌期以降に繰り越されるか否か
③ 参加型・非参加型:優先配当金額に加えて配当が貰えるか否か
みなし精算条項    ;発行会社の買収時に優先株主に買収対価を優先的に配分すること
ドラッグ・アロング・ライト:対象会社の買収に関して、一定の要件を満たした場合、他の株主に対して買収に応じるべきことを請求できる権利

資本金・準備金の減少(問7)

減資(資本金を減少させる事)を行う場合、原則として株主総会の特別決議債権者保護(異議)手続が必要となる。資本金を減資する場合、「資本準備金」もしくは「その他資本剰余金」に組み入れられる。また準備金(資本準備金・利益準備金)を減少させる場合は、原則として株主総会の普通決議債権者保護(異議)手続が必要となる。(資本金に組み入れる場合、定時株主総会の決議によって欠損補填目的で行う場合は不要。)

意匠制度(問8)

意匠の類似
・出願前に公表された刊行物に記載された意匠に類似する意匠は登録を受けることが出来ない
・類似の意匠について同日に2人以上の意匠登録出願があり、協議が成立しなかった場合はいずれも意匠登録を受けることはできない
・意匠権者は業として登録意匠および類似する意匠について実施権を占有する。
関連意匠にのみ類似する意匠については関連意匠として登録は受けれられない。

特許権(問9,10,18)

発明には”物の発明”・”物の生産を伴わない方法の発明”・”物を生産する方法の発明”がある。物の発明にコンピュータープログラムは含まれる。
特許の実施権には、生産・使用・譲渡(販売)が含まれる。また、”その方法の使用権”はどちらにもあてはまりますが、”その方法で生産したもの”についての前述の3つについては、後者の方のみが認められる。
*少しややこしい場合
製造装置の発明の場合、その措置の生産・使用・販売には実施権がありますが、その装置を使用して作られた物についてまでは、実施権の範囲は及ばない。

<差止請求権>

特許が実施された場合、差止請求には事前の警告は不要。(損害賠償を請求できる専用実施権とできない通常実施権がある。)
存続期間の起算日:出願日
特許権については、過失の推定は過失があったものにと推定される。*意匠権、商標権も同等。

<職務発明>
特許権を最初から会社に帰属させるためには、契約・就業規則その他の定めにおいて、その旨を定めなければならない。ただし、定めなくても販売は可能。

<共同開発>
特に別段の定めがない場合、片方が独自に作って販売することは、承認が無い場合は出来ない。作って第三者に許諾する事も承諾がない場合は出来ない

実用新案権(問10)

実用新案権については、方法の考案は実用新案登録を受けることが出来ない。

存続期間の起算日:出願日

実用新案権については、過失の推定は特に決まっていない

<差止請求権>

実用新案が実施された場合、差止請求には事前の警告と技術評価書の提示が必要

不正競争防止法(問11)

デッドコピー行為(コピー商品)の規制対象となるのは、国内で最初に販売された日から3年間。
周知表示混同惹起行為において、商品の包装も商品等表示に含まれる。
著名商品表示冒用行為として認められるためには、他人の商品や営業等と混同を生じさせたか否かは問われない
営業秘密となるには、秘密管理性非公知性有用性の3つの要件を満たすことが必要である。(独自性は不要)

商標の種類(問12)

立体商標:商品の形状等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標

<一般的登録要件>
・慣用商標:その商品や役務について慣用されている商標(非登録事由)
・その商品または役務の普通名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標 etc
<不登録事由>
・他人の業務に係る商品または役務と混同を生ずるおそれがある商標 etc

パブリシティ権(問13)

パブリシティ権とは、備わっている、顧客吸引力を中核とする経済的な価値を保護する権利

肖像等を無断で使用する行為等がこれにあたる。ただし、日本においてその権利に関する明文の規定はなく、裁判によって承認されている。

国際商標登録(問14)

日本の商標を基礎に、多数の国を指定して日本の特許庁に一括して商標登録出願が出来る制度。(マドリッド協定による国債商標登録出願・マドプロ出願)これは、商標登録出願された段階で国際登録出願が可能となる。同一性のある範囲内でも表現の変更はできない。

時効の援用(問16)

時効の援用とは、時効の完成によって利益を受ける者(当事者を含む、保証人ばぢ)が、時効の完成を主張すること。援用しない限り、時効の効果は発生しない。これには、直接的な利害関係が必要となる。
(*例:土地の取得時効にあたって、その土地上の建物を借りている人は直接的な利害関係に当たらない

保証契約(問18)

保証人は、主たる債務者が破産手続き開始の決定を受けた場合、保証契約に基づく支払い義務が生じる。
売買契約の売主の債務不履行によって生じる保証人の損害賠償義務は、当該売主のための保証債務の担保する範囲に属する。
保証契約は口頭だけでは効力が生じず、書面もしくは電磁的記録が必要となる。
連帯保証人には抗弁(まず主たる債務者に催告すべき旨の請求)権が認められていない

相殺(問19)

時効によって消滅した自動債権がその消滅以前に相殺に適する様になっていたとしても、相殺の意思表示をしたのが時効消滅後である場合は相殺は出来ない。相殺の意思表示は、相互の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼってその効力を生ずる。
2人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合、自働債権(自分が貰う側)が弁済期にあれば受働債権(自分が払う側)の弁済期が到来しなくても総裁は可能。
不法行為から生じた債権は、自働債権(自分が貰う側)として相殺は出来るが、受働債権(自分が払う側)としての相殺は出来ない。

相続計算(問20)

・配偶者の取り分は、子供がいる場合は1/2(子供と半々)、子が居なく直系の親がいる場合は2/3(残りは親へ)、それも居なければ兄弟姉妹がいる場合は3/4となる。(1/4が兄弟姉妹へ
・親が相続放棄している場合、その子供は相続対象から外れる
・胎児は相続する権利を有する
・代襲相続:本来相続人になるはずの人が死亡などの理由で相続できないときに、その人の子が代わりに相続する制度
(ただし、代襲相続は再度行使できない
・異母・異父の兄弟は、実母・実父の子の半分の相続権利を有する

指名委員会設置会社の構成比(問21)

指名委員会等設置会社は大企業ほど多い傾向にある。
JPX日経400・・・・3年平均ROE(株主資本利益率)、3年累積営業利益:40%、時価総額(選定基準日時点):20%の大きい400銘柄。
東証第一部の平均よりさらに大企業・勢いのある企業が選ばれる傾向に。

金融商品取引法における書類(問22)

有価証券届出書:発行・売出にあたって総額が一定以上の基準であれば、内閣総理大臣に提出が義務付けられる書類
有価証券通知書:発行価格の総額が上記に満たない場合、発行・売出にあたって内閣総理大臣に提出する書類
有価証券報告書:発行者が事業年ごとに内閣総理大臣に提出することが義務付けられる。事業の内容に関する重要な事項を記載した書類。
目論見書   :募集・売出にあたって、申し込みを勧誘する際に投資家に交付する文書

特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(問23)

・自己の電子メールアドレスをインターネットで公表されている場合、企業代表・営業用などには送信することができるが消費者個人宛には送信することは出来ない。
・電子メールに受信拒否の通知ができる旨を表示しなければならない。
・電子メールの送信について請求・承諾があったことを証する記録を保存しなければならない。
・同意があっても、その後、受信拒否の通知があった場合には、送信することはできない。ただし、広告宣伝以外の目的で受信者の意思に基づき送信される電子メールに付随的に広告宣伝を記載することは可能

 

 

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