財務分析の方法②:実践編

今回は財務分析の方法②:実践編ということで、管理人が用いている財務分析の指標を簡単な解説を交え紹介していきます!

前編の財務分析に必要な準備は【財務分析の方法①:準備編】をご覧ください。

 


企業力指数

ざっくり説明しますので、詳しくは企業力指数とは?をご覧ください。

管理人はスクリーニングにぴったりの指数だと思っています!

■下記5つの指数の平均が企業力指数

■収益力指数 :売上高 ÷(売上高 − 経常利益)

■支払能力指数:流総資産 ÷ 負債

■活力指数  :売上高 ÷ 総資産

■持久力指数 :純資産 ÷ 負債

■成長力指数 :資産 ÷(資産 − 当期純利益)

 


収益性分析

ROA(総資本利益率):営業利益 ÷ 総資産

総資産をどれだけ効率的に活用して利益を出せているかを示す指標です。設備投資が多い重厚長大な産業は低めの数値で、IT等は高めの数値が出ます。

ITの方が効率的と言えそうですが、逆に言えば、重厚長大な業界は圧倒的な資本投下が必要なので、その業種であること自体が参入障壁となっていると言えます。

 

ROE(自己資本比率):営業利益 ÷ 自己資本

自己資本に対してどれだけ効率的に稼げたかを示します。企業のIR資料等でもよく見られる言葉dす。ROEが高い=より効率的に資産を活用していると言えます。

ちなみに、日本企業のROE(ROAもですが)は海外に比べ総じて低いと言われています。

 

営業利益率:営業利益 ÷ 売上高

営業利益率を同業種で比較すれば、どちらが無駄なく経営されているかがわかります。

経常利益を用いないのは、営業外収益が入ってしまうからですが、投資会社のようになっている企業もありますので、そういう企業は経常利益で算出する方が理論的です。

 


安全性分析

流動比率:流動資産 ÷ 流動負債

短期的な支払能力を測定する指標で、一般的に120%程度が望ましいと言われています。

流動比率が高ければ、短期支払能力が高いと言えるのでキャッシュが底をつき破綻という可能性が減少すると考えられます。

これよりもさらに厳しい基準にする際には『当座比率』という指標を用います。

 

現預金月商比率:現預金 ÷( 売上 ÷ 12 )

短期的にキャッシュが十分かを判断する指標です。

例えば、災害等で売上が0の期間があっても、現預金月商比率が十分にあれば経費を払ってもキャシュが底をつき破産という心配も少なくなります。

 

固定比率:固定資産 ÷ 自己資本

式通りで、固定資産への投下資金と自己資本の比率をみるためのものですが、どれだけの割合が返済義務のない自己資本でカバーされているかを測ることで、財務上の安定性をみるのに役立ちます。

なので、100%以下であるのが望ましいとされています。

 

自己資本比率:自己資本 ÷ 総資産

一番よく聞く指標ですね。自己資本比率は高ければ借入が少なく健全と言えますが、個人的には高すぎるのもどうかと思います。

高すぎる自己資本比率=成長する意欲があまりない?とも考えられるからです。現状維持は衰退と同義だと思いますので、適度な自己資本比率が良いと思っています。

ちなみに、30~40%くらいあれば十分と言われています。

 


成長性分析

固定資産回転率:売上高 ÷ 固定資産

売上をつくるのに何回固定資産を回したかを示す指標です。したがって、数値が高ければ効率的に固定資産を使って経営しているということになります。

逆に、この数値が何年間も低いままであれば、過剰な設備投資を行っていると言えますので、決して良いお金の使い方をしているとは言えませんし、今後も同じ傾向である可能性を考えると、キャッシュ面でも不安が残ります。

 

在庫回転率:売上高 ÷ 棚卸資産

在庫をどの程度持たずに経営しているかを示す指標です。

したがって、在庫が少ない会社はこの数値が高くなりますので、在庫の側面からは効率的に経営していると言えます。

加えて、在庫を少なくすることでCFが増加しますので、財務安定性面からも良い評価ができます。

 

財務レバレッジ:1 ÷ 自己資本比率

どれだけリスクをとって成長しようとしているかを示しています。高ければ成長意欲は高いと言えますが、安定性は落ちていきます。

個人的には、これも適度な水準が良いと思っています。

 


CF分析

売上債権回転率:売上高 ÷ 売上債権

債権回収の効率性をみる指標で、数値が低いほど債権回収に時間がかかることを示しています。なので、飲食店等のキャッシュ業界は数値が高い傾向にあります。

この比率が低いと資金が拘束されるので、CF的には良くないです。

 

仕入債務回転率:売上原価 ÷ 仕入債務

売上債権回収率と同様に、支払いの効率性をみる指標で、数値は低いほど支払いに時間がかかることを示しています。

この数値が大きく低下している時は要注意です!

というのは、数値低下には①支払い条件を良くしてもらった もしくは ②支払いができないので延ばしてもらっている という2つの可能性が考えられるからです。

①ならば交渉で勝ち取ったCFの向上と言えますが、②であればキャッシュが逼迫していると言えますので、企業の財務安定性を確認する必要があります!

 

売上債権回転期間&買入債務回転期間

売上債権回転期間:売上債権 ÷(売上高 ÷ 365日)

買入債務回転期間:仕入債務 ÷(売上原価 ÷ 365日)

債権と債務の回転期間を比較することで、営業上CFが必要な経営態勢かどうかがわかります。

買入債務回転期間>売上債権回転期間ならば、買掛金の支払前に売上が入ってきますので、究極的には赤字でもCF的には安定していると言えます。

 


まとめ

財務分析の指標をまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?

流動比率なら120%という基準はありますが、これが絶対の基準というわけではありません。

業種によっても基準は違いますし、投資等の一時的なキャッシュアウトにより、キャッシュフローが悪化しているケースもあります。

なので、業界に合わせた基準や、企業の個別状況も加味する必要があります。これが、財務分析指標は簡単だけど奥が深いと言われる理由です。

実際にやってみるのが一番なので、いろいろな企業を分析して、感覚を養ってみてください!

※企業分析には他にも色々な手法がありますのでこちらから探してみてください。

 

この度は記事を読んでいただきありがとうございます。SNSでシェア・ブックマーク等して頂けたら幸いです。