「H30中小企業経営・政策」過去問対応解説ノート:【中小企業診断士試験】

ここでは中小企業診断士試験のH30年過去問をベースに試験対策情報をまとめています。

過去の問題で聞かれた内容や、その設問に関連する内容を同時にまとめています。過去問では答えの記号しか公開されていないので、過去問演習時の解説等にもお使いください。*見出しの()内に対応する設問ナンバーを記載しています。

また重要と思われる項目についてはオレンジ色or赤色にて、表記しています。印刷すれば赤の暗記シートとしても使えるので、是非ご活用ください。

*20年受験用に情報をアップデートしています。

中小企業の業況(問1,2,3)

売上高 ・・・2013年以降減少傾向、2016年~2018年は増加傾向

経常利益・・・2009年以降増加傾向にあるが、2016年~2018年は横ばい

設備投資・・・2016年まではやや増加傾向、2016年~2018年は横ばい。それでもリーマンショック前の2007年の水準を下回っている

企業数 ・・・中小企業がおよそ99.7%、うち小規模企業が84.9%(2016年)
小規模企業>中規模企業
トレンドとしては小規模企業が減少、中規模企業が減少、大企業はやや増加(中小企業構成比に影響を与えるほどではない)

従業員数・・・中小企業がおよそ68.8%、うち小規模事業者が22.3%(2016年)
中規模企業>小規模企業
トレンドとしては小規模企業が減少、中規模企増加傾向。大企業は増加傾向、全体として中小企業の構成比は横ばい
1社あたり従業員数トレンドでは、小規模企業が減少、中規模企業が増加、大企業が増加

業種別の特徴(問4,5,6,10,14)

付加価値額

全付加価値に占める中小企業の割合は5割強、うち小規模企業が14%。その中でも総額としては、製造業>棚卸業>建設業小売業となっている。

業種における付加価値の中小企業の構成比は医療・福祉が最も多く、主要4業種の中でも建設業も比較的高い。建設業宿泊業・飲食サービス業小売業製造業>情報通信業。

1人当たり労働生産性は、不動産業・電気ガス水道業・情報通信業・金融業が高い。

*法人税法では一律で資本金1億円以下が中小企業となる。

主要4業種①建設業

主要4業種の中では、付加価値の中小企業の構成比が最も多い
売上高経常利益率 ・・・全業種平均より高い
自己資本比率   ・・・全業種平均と同等
開業率・廃業率  ・・・開業率が平均より高い。
中小企業の範囲(中小企業基本法)  ・・・資本金3億円以下or従業員数300人以下

主要4業種②製造業

中小企業の付加価値の総額としては最も多い。
日本のGDPの約2割を占める(2016年)
事業所数・従業員数はともに減少傾向にあり、中小企業の方がは大企業より減少率が高い
売上高経常利益率 ・・・全業種平均より高い
自己資本比率   ・・・全業種平均より高い
開業率・廃業率  ・・・ともに全業種平均より低い。特に開業率が低い。
女性起業家    ・・・構成割合は女性が少ない
一人当たり労働生産性・・・主要4業種の中では比較的高い
中小企業の範囲(中小企業基本法)  ・・・資本金3億円以下or従業員数300人以下

主要4業種③小売業

売上高経常利益率 ・・・全業種平均より低い
自己資本比率   ・・・全業種平均よりやや低い
開業率・廃業率  ・・・全業種平均よりやや廃業率が高い。歴史的には最も早く廃業率が開業率を上回った業種
女性起業家    ・・・減少傾向にあり、構成割合は女性が多い。
中小企業の範囲(中小企業基本法)  ・・・資本金5千万円以下or従業員数50人以下

主要4業種④宿泊業・飲食サービス業

売上高経常利益率 ・・・全業種平均より低い
自己資本比率   ・・・全業種平均より低い
開業率・廃業率  ・・・ともに全業種平均より高い。
女性起業家    ・・・飲食サービス業においては低下傾向にあり、構成割合は女性が多い
一人当たり労働生産性・・・主要4業種の中では比較的低い。
中小企業の範囲(中小企業基本法)  ・・・飲食   :資本金5千万円以下or従業員数50人以下
サービス業:資本金5千万円以下or従業員数100人以下

その他の業種

卸売業の場合
中小企業の範囲(中小企業基本法)  ・・・資本金1億円以下or従業員数100人以下

開業率と廃業率(問6)

開業率5%、廃業率7.6%廃業率が上回っている。1990年頃を境に開業率と廃業率の関係は逆転して以降である。

起業家の属性別の傾向(問7)

起業希望者に占める女性の割合は増加傾向、起業家に占める女性の割合は減少傾向にある。

60歳以上の起業家の割合は、全体として増加傾向にあり、女性に比べ男性の方が多い。

起業家の直面する課題(問8)

創業期では「資金調達」、安定・拡大期では「質の高い人材の確保」が課題となっている。

M&Aの際に重視する条件(問9)

全ての事業規模で「従業員の雇用の維持・確保」を重視する割合が高いが、従業員規模が大きい企業ほど「会社や事業の更なる発展」を重視する割合が高くなっている。

中小企業の新事業展開の実施状況(問11)

新事業展開の実施状況としては、「新製品開発」を行っている事業者が多く、次いで「新市場開拓」、「多角化」、「事業転換」の順に多い。

新事業展開を実施していない企業の抱える課題についてみた場合、「必要な技術・ノウハウを持つ人材不足」が多く、「適切な相談相手が見つからない」が最も低い。

公的信用保証制度(問12)

全国の保証協会の保証債務残高は近年は減少傾向にある(*2020年5月確認)

保証金額別では、3000万円以下が約6割、用途の約9割が運転資金である。(H30年*数年前と変わらず)

中小企業のものづくり基盤技術の高度化に関する法律(問13)

この法律は、わが国製造業の国際競争力の強化及び新たな事業の創出を図るため、中小企業が担うものづくり基盤技術の高度化に向けた研究開発及びその成果の利用を支援するための法律。

「特定ものづくり基盤技術」について、川下産業の最先端のニーズを反映して行われるべき研究開発等の内容、人材育成・知的財産活用の在り方、取引慣行の改善などに関する指針を経済産業大臣が策定する。(鋳造・めっき・プレス加工等の技術が対象)

中小企業がこの指針に基づいて特定研究開発等計画を策定し、経済産業大臣の認定を受けると、支援措置(助成金、低利融資、特許料の軽減、中小企業投資育成株式会社法の特例*)を受けられる。

*中小投資育成株式会社は通常、資本金が3億円以下が投資対象であるが、この場合は3億円を超えていても投資を受ける事が可能。

中小企業基本法(問14)

基本理念では、中小企業を「多様な事業の分野において特色ある事業活動を行い、多様な就業の機会を提供し、個人がその能力を発揮しつつ事業を行う機会を提供することにより我が国の経済の基盤を形成している」と位置付けている。

また小規模企業は「地域の特色を生かした事業活動を行い、就業の機会を提供する」など、地域経済の安定・地域住民の生活の向上及び交流の促進に寄与するとともに、「創造的な事業活動を行い、新たな産業を創出する」など、将来における我が国経済社会の発展に寄与するといった2つの意義を有するとしている。

事業承継(問15)

デューデリジェンス・・・M&Aなどの取引の際に行われる会社の価値の調査のこと

事業継承に関わる相談場所

*事業引継ぎ支援センター・・・各都道府県に設置。事業承継に関わる幅広い相談を受け付けている。
起業を志す個人とマッチングが出来る後継者バンクなどの利用が可能。

中小企業等経営強化法(問16)

H28年に施行。従来の中小企業新事業活動促進法で対象となっていた「新たな事業活動」に加えて、これまで支援対象となっていなかった「本業の」を支援し、中小企業の生産性向上を図るために、様々な支援を規定している。

経営革新・・・事業者が新事業活動を行うことにより、その経営の相当程度の向上を図ること
経営の相当程度の向上:「付加価値額」or「一人当たりの付加価値額」の伸び率、
経常利益」の伸び率の二つの指標が3~5年で相当程度向上する事。
経営革新計画には、上記の具体的な目標値が必要
付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費

経営革新支援・・・個別の中小企業者、組合、任意グループ等が経営革新計画を作成し、国または都道府県から経営革新の承認(都道府県知事等)を受けると利用できる。承認企業に対しては、都道府県等が進捗の調査を行う。(なお、経営強化法の中で都道府県知事の承認が出てくるのは経営革新計画のみ)支援対象には、業種によって制約条件はない

小規模事業者経営改善資金融資制度(マル経融資)(問17)

対象:商工会・商工会議所の経営指導員による経営指導を原則6カ月以上受けている事。
所得税・法人税・事業税・都道府県等の税金を原則として完納していること
同一の商工会等の地区内で1年以上事業を行っている事。

制度:融資対象となる資金は設備資金・運転資金
貸付限度:2000万円
金利・担保・保証人:低金利、無担保、無保証人

下請代金支払遅延等防止法(問18)

不公正な取引の規制と下請け事業者の利益保護を目的とした法律。

公正取引委員会および中小企業庁が下請け取引の適正化のために親事業者の義務及び禁止事項を規定している。「優先的地位」にあるか否かは、資本金の規模によって規定されている。

親事業者の義務

・注文の際には、直ちに取引条件等を書いた書面を出すこと
・注意した内容などについて記載した書類を作成し、2年間保存すること
・注文品などを受け取った日から60日以内、かつ出来る限り短い期間内に代人の支払期日を定めること
・注文品などを受け取った日から60日を過ぎても代金を支払わなかった場合は、受け取った日の60日後から支払を行った日までの日数に遅延利息(年率14.6%)を加算して払う事。(了承を得ているかどうかは問われない。)

中心市街地再興戦略事業:まちなか商業活性化支援事業費補助金(問19)

中心市街地活性化基本計画に基づき、民間事業者が実施する、調査事業専門人材活用支援事業、先導的・実証的事業に対し、重点的に支援を行う。

生涯現役起業支援助成金(問20)

対象者:40歳以上の事業主

条件 :雇用創出のための募集・採用や教育訓練に関する計画を提出して認定を受ける事が必要

助成内容:事業運営のために必要となる従業員の雇入れを行う際に要した、 雇用創出措置(募集・採用や教育訓練の実施)にかかる費用
*設立費用などは助成対象にはならない。
60歳以上の場合、助成率2/3、助成上限は原則200万円となる。

地域中核企業創出・支援事業(問21)

地域経済をけん引する中核企業へと成長できる企業を発掘するとともに、地域中核企業公庫とパートナー企業や大学などとの連携体制の構築や、グローバルな展開も視野に入れた地域中核企業の事業化戦略の立案や販路開拓、事業化のための研究開発の取り組みを支援するもの
事業の対象は、新分野や新事業などに取り組む地域の中小・中堅企業を支援する団体等であり、事業の支援内容には「ネットワーク型支援」と「ハンズオン型支援」がある。

交際費(問22)

法人が支出した交際費等は全額を損金の額に算入しないが、中小法人は800万円以下の交際費等の全額損金算入、接待飲食費の50%の損金算入の選択適用が認められている。ここでの中小法人は、出資金額が1億円以下の法人もしくは資本もしくは出資を有しない法人。なお資本金が前述の基準を満たしていても、大法人(資本金5億円以上)、相互会社等の100%子会社は中小法人とはならない。

中小企業退職金共済制度(問23)

勤労者退職金共済機構と退職金共済契約を結び、掛け金を納付する事で儲けられる退職金制度。

掛け金は全額非課税であり、新規加入時等には掛金の一部を国が負担する。

 

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少額からの資産形成で人生を豊かにする

初めまして、雪だるま投資マンです

かつて高度経済成長を経験した日本ですが、今は会社も成長しなければ、給料も上がらず、おまけに年金もあまり期待できないというかなり苦しい状況です。

日本人は将来に向けて資産形成をしなければなりませんが、①お金の勉強をする環境がないこと ②投資へのハードルが高いこと を背景になかなか投資が進まない環境にあると思っています。

そこで、このサイトでは金融リテラシーの向上&自分の身を守る資産形成をテーマにして、少しでも役立つ情報を発信していきたいと思います。

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