よくある投資の失敗例3選 〜初心者が投資に失敗しないための対策&心構え〜

株式投資はリスクをとって投資をしているので、投資が成功して利益を得られることもあれば、当然失敗して資金を失うこともあります。

ただし、投資の失敗(損失)は、その人の対策や心構えでをある程度のリスクヘッジをすることができます。

今回は代表的な投資の失敗例3選と、投資に失敗しないための対策&心構えを紹介していきます。

 

投資の失敗例1:投資失敗からの破産や借金など

『投資に失敗して破産』や『借金』みたいな話はよく聞きますよね。

最近では年始に円ドルのフラッシュクラッシュがありましたが、これで破産した投資家が結構いるらしいのがtwitterでもわかります。

(数時間のうちに4円も円高になったら確かにたまりませんね_:(´ཀ`」 ∠): )

 

今回のような急激な価格変化の市場ではたった数時間で破産に追い込まれることもあります!

巷での「投資は危険」と言うイメージは明らかにここから来ていますね。

 

なぜ破産するのか?

今回の急激な為替変動では、ドル円に投資をしていた『レバレッジをかけている人』が大きな損失を出しました。

レバレッジは『てこ』と訳されることが多いですが、自分の資金の数倍の資金を投資できるような方法を取ることです。

 

自分の資金が100万円でレバレッジが10倍の場合は、100万円で1,000万円分の取引を行うことが可能になります。

このケースでは、例えば10%の値上がりが起こった場合、普通の100万円の投資なら10万円の利益です。

ですが、レバレッジを10倍にした場合、同じ100万円の資金で1,000万円の10%の100万円の利益を出すことが可能です。

つまり、レバレッジなしだと収益率は10%ですが、レバレッジ10倍の場合は収益率が100%になります。

 

めっちゃいいじゃん!と思うかもしれませんが、もちろんそんなことはありません。

何故ならば、損失も同様に発生することになるからです。

 

レバレッジなしだと損失10万円でマイナス10%、レバレッジ10倍だと損失は100万円でマイナス100%の損失となり資金が0になります。

まとめるとこんな感じになります。

 

騰落率/レバレッジの有無 レバレッジなし レバレッジ10倍
10%上昇 収益+10% +100%
10%下落 損失▲10% ▲100%

 

次に20%の変動を考えてみます。

同じ10倍レバレッジの場合、20%の値上がりだと収益率は200%です。

ものすごいです!

 

ですが、20%の値下がりの場合、損失が200万円になります。

この場合、元の資金が100万円のみなので自分の資金が0円になった上に『100万円の支払義務』を負うことになり、これが払えないと破産となります。

 

このように、破産が起きるのはレバレッジをかけた取引を行った場合のみと言えます。

言い換えると通常の(レバレッジなしの)投資では破産はなかなか起きないと言えます。

 

投資の失敗例2:塩漬け

一番よくある投資の失敗例としてあげられるには『塩漬け』です。

価格変動による損失などが理由で、売却するに売却できない状態に陥った資産のことを『塩漬け』と呼びます。

 

『塩漬け』状態に陥ることが多いパターンとしては

  1. 割安性・もしくは成長性を見込んで投資した銘柄が下落
  2. 「明日には上がるだろう」と言う期待感を持っている(何と言っても割安だし or 成長性あるし)
  3. 現状維持もしくはさらなる下落
  4. 損失が大きくなり売るに売れない状況に

という感じです。(管理人も経験あります笑)

 

『塩漬け』を生んでしまう原因はメンタル・アカウンティングの影響もあると言えそうです。

※「損失を実現していないから、まだ損じゃない」みたいな考えです

メンタルアカウンティングについての詳細はこちらでまとめています。

>> メンタル・アカウンティングってなに? 〜上手に活用して資産形成に活かす方法〜

 

自分の資産の中に『塩漬け』を作ることは、思った以上にデメリットがあると言えます。

 

  • 損失が徐々に拡大していく

『塩漬け』銘柄を持ってしまうとなかなか売却する決心が出来ず、ズルズルと損失が大きくなっていき、

結局大損することになることが多いです。

 

  • 投資機会を逃す

『塩漬け』分の投資資金は拘束されることになるので、自分の資金をフルに活かせない上に、投資チャンスを逃してしまう可能性もあります。

『塩漬け』は、最初の売却タイミングを逃すと避けることが難しいので、心構えやルールが大事になります!

 

投資の失敗例3:利益が出たので早々に売却した

利益確定を早いタイミングでしてしまうことも失敗例としてあげられます。

せっかく100万円程度の利益が見込める取引なのに10万円の利益で利益確定してしまうのは勿体ないです。

しかし、現実にはよく起こる事象でもあります。

 

数年前になりますが、ガンホー・オンラインエンターテインメントがパズドラの大ヒットにより株価が急騰しました。

株価は最終的に最高値で50倍程度(250円→13,000円)になりましたが、

この際に株価20倍程度(5,000円くらい)で一旦市場が落ち着いたタイミングがありました。

高値だと思い20倍で売却した人は、残りの30倍の利益を得るチャンスを逃したと言えます。

(20倍でも十分成功ですが、40倍くらいまでは持ち続けられたはずですからね)

 

この人は自分の資産をさらに倍にするチャンスを逃したと言えますが、もったいない投資の失敗は避けたいですよね。

 

投資で失敗しないための心構えと対策

今まであげた失敗をしないためには仕組みやルールが大事です!

人間は感情に流されやすいですからね。。。3つの対策を紹介していきます。

 

  • レバレッジをかけない 〜対策できること:破産&借金防止 など〜

相場は様々な要因によって変動する生き物のような存在なので基本的に予測はできません。

なので、いつでも予想外の損失が発生する可能性が発生する可能性があります。

 

レバレッジは加速装置のようなもので、使えば収益が大きくなりますが、損失も何倍にも大きくしてしまうものです。

加速装置をうまく使えればいいですが、予測のつかない相場で加速装置を使うことは自殺行為に他ならないと思います。

したがって、基本的にはレバレッジをかけないことで、最悪の事態である『破産』を避けるのが賢明と言えます。

 

また、リスクヘッジという観点から言うと、

レバレッジをかけないだけでは本当の意味でのリスクヘッジはできていません。

個別の資産に投資しているだけでは、リスクが分散されていないからです。

 

本当の意味でのリスクヘッジとして効果的なのは分散投資です!

分散投資は個人投資家では非常に難しい&資金が絶対的に足りないと思うので、

最近流行っているロボアドバイザーで分散投資をするのがオススメです。

ウェルスナビなどは始めやすくていいと思います。

※手数料高いみたいな話もありますが、リバランスしてくれるので、高くないと思います。

 

  • 損失の上限ルールを決める 〜対策できること:破産&借金防止、塩漬け防止 など〜

自分の中のルールとして、全取引もしくは取引ごとの損失上限を決めるのが効果的です。

この損失上限を超えた場合、どんな状態であっても資産を処分するというルールのもと投資を行うと、塩漬け状態や破産を防ぐことが可能です。

 

管理人はどんな投資でも7%ルールを設けており、7%の損失が確定した段階で損切りをするようにしています。

このルールを遵守すると、塩漬け銘柄は自然と無くなりますし、結果的に損切りして良かったなと思うことが意外なほど多くあるのに驚きます。笑

 

  • どのくらい価値が上昇するか分析する 〜対策できること:早い利益確定の防止

株価がどこまで上昇するかは最終的には市場次第ではありますが、企業分析を行うことである程度予測をすることは可能です。

 

分析には定量分析・定性分析がありますが、定量分析で基本的な株価レンジを想定し、

その株価レンジに定量的な業界や企業の強みを加味することで、最終的な株価レンジを算出することができます。

 

分析方法がわからない場合はこちらも参考にしてみてください。

>> 財務分析の方法 〜基礎編&実践編〜

>> 企業力指数とは?

>> 企業の定性分析 ~定性分析の手法:3つのフレームワークで分析してみる~

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

投資の失敗は誰でも経験することだとは思いますが、何度も失敗はしたくないですよね。

今回は投資の失敗をしないための対策を紹介してみました。

 

投資初心者はリスクを認識せずにレバレッジをかけてしまう場合もありますし、

塩漬けはどんな投資家でもやってしまいがちな失敗です。

また、個人投資家は絶対的な情報量が少ないので、

市場の雰囲気に流されて早めに売却してしまうということも往々にしてあると思います。

 

そんな中でも大損失を出す確率を減らし利益を最大限享受するためには、

ルールによる適切なリスクヘッジだったり、投資時の企業の企業分析が大事だと思います。

 

その積み重ねが最終的に投資成績に反映され、利回りが良くなるという結果が生まれるのではないでしょうか?

管理人の行う分析も簡単に紹介しているので、下記もどうぞ!

>> 財務分析の方法 〜基礎編&実践編〜

>> 企業力指数とは?

>> 企業の定性分析 ~定性分析の手法:3つのフレームワークで分析してみる~

 

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